急性骨髄性白血病。 急性骨髄性白血病(AML)とは|白血病の治療や症状ガイド

急性白血病について

急性骨髄性白血病

急性骨髄性白血病(AML) このページでは急性骨髄性白血病(AML)の概要や詳しい原因から再発についてまでまとめました。 また、白血病の悩み改善に良いと言われるについてもお伝えします。 急性骨髄性白血病(AML)とは? 急性骨髄性白血病とは、血液を作る過程で生まれる未熟な血液細胞が正しい分化をせずにがん化してしまい、無制限に増えてしまう病気です。 英語表記のAcute Myeloid Leukemiaの頭文字をとってAMLとも呼ばれます。 急性骨髄性白血病の発症過程 骨髄中で作られる血液細胞の元、造血幹細胞から赤血球や血小板、白血球が作られます。 造血幹細胞はまず血中で働く細胞になる骨髄系幹細胞とリンパ系で働くリンパ系幹細胞へと分化。 骨髄系幹細胞は、赤血球や血小板、そして白血球となる骨髄芽球や前骨髄球へ分化します。 このうち、白血球になるはずの骨髄芽球や前骨髄球の分化が正常に進まずがん化してしまうのが急性骨髄性白血病です。 FAB分類とWHO分類における急性骨髄性白血病(AML) 急性骨髄性白血病と一口に言っても、病状により複数の分類に分かれています。 FBA分類では8種類、WHO分類では7つの分類がされ、さらに細分化されています。 M0:急性骨髄性白血病 特異的染色体異常を有する急性骨髄性白血病 M1:急性骨髄芽球性白血病 多系統の形態異常を伴う急性骨髄性白血病 M2:急性骨髄芽球性白血病 治療に関連した急性骨髄性白血病と骨髄異形成症候群 M3:急性前骨髄球性白血病 上記以外の急性骨髄性白血病 M4:急性骨髄単球性白血病 骨髄肉腫 M5:急性単球性白血病 ダウン症候群に関連した骨髄増殖症 M6:赤白血病 芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍 M7:急性巨核芽球性白血病 分化成熟能力異常の巨核芽球様細胞が増殖 FBA分類は、1970年代に提唱された分類法です。 どの細胞が白血病細胞へと変化したのかを細かく分けて分類。 健康な人では見られない芽球の比率が血中の30%以上を占めている場合に急性白血病と定義しています。 WHO分類は2000年代に提唱された分類法です。 染色体の異常や遺伝子の変異を主軸として分類。 芽球の比率が20%以上を急性白血病と定義しています。 急性骨髄性白血病(AML)治療の流れ 体調不良や何かいつもと違うな、と思ったら必ず病院に行きましょう。 受診 体調が変化した点や不安などを医師に伝えます。 上手く話せる自信が無いときは、前もってメモして持って行くといいでしょう。 初回の受診後、詳しい検査の日程や次回の診察が決まります。 まず、何か体調がおかしいなと思ったら、そのまま放っておかずにまずは病院での診察を受けることが大切です。 白血病には骨髄性白血病と慢性リンパ性白血病の2種類がありますが、骨髄性白血病の場合にはなかなか初期症状が確認できないことが多いです。 また、白血病は慢性白血病と急性白血病に分かれ、急性白血病の場合は鼻血や傷口からの出血が止まりにくい、歯茎から出血するなどといった症状が現れます。 そのほか、白血病は健康なときと比較すると白血球の数が少なくなり、これによって体の免疫力が低下します。 その影響でウィルスに感染しやすくなり、発熱しやすくなることもあります。 これらの症状が起こった場合には、速やかに受診してください。 検査や診断 現れている症状の原因を探るために検査し、検査結果をもとにして診断がされます。 不安や疑問は医師に伝えて解消するようにしましょう。 診察によって急性骨髄性白血病の疑いがあると判断された場合には、症状に応じてさまざまな検査を行います。 検査は複数の検査を行ったり、結果が出るまでに時間がかかることも少なくありません。 検査結果が出たら担当医より説明がありますが、このときの説明は必ずしっかり聞いておきましょう。 その後、治療を選択する際に症状や検査結果を理解しておくことがとても重要になります。 分からない点や聞き逃してしまった内容は何度でもしっかり理解できるまで、繰り返し質問してください。 ちなみに、急性骨髄性白血病の検査で行われることの多い代表的な検査項目は、血液検査や骨髄検査です。 血液に増加している細胞を調べたり、骨髄液や遺伝子、抗原などを解析して検査を行います。 治療法の選択 検査の結果白血病だと判明した場合、進行具合や体調、生活スタイルなどを考慮した治療法を選びます。 医師や家族とよく相談して決めましょう。 症状に応じて、患者が治療法を選択できる場合には希望に沿った治療に入ります。 急性骨髄性白血病で行われる治療は、抗がん剤を使用した「化学療法」や、白血病細胞を分化させて死滅させることを目的とした「分子化誘導療法」、薬を白血病細胞に取り込んで殺細胞効果を促す「分子標的治療」などがあります。 急性骨髄性白血病は年齢によって治療の選択方法が変わり、若年者であれば化学療法を用いた治療を行うことが多いです。 高齢者は合併症などを考慮し、化学療法が可能であるかを判定した上で治療法を選択します。 年齢や個々の症状によって最適な治療方法が異なりますので、よりよいと思われる治療法を多方面から取り入れることもあります。 治療 白血病細胞を減らしたりこれ以上数が増えたりしないように治療が行われます。 痛みや不安、副作用といったストレスは溜めこまず、医師や看護師、薬剤師などに伝えて解決策を探りましょう。 治療法を選択したら、実際に治療に入ります。 治療を受けている中で、より体調が悪くなったり、安定したりとさまざまな変化が出ることが多いので、都度担当医師に相談しながら体に無理のないように治療を進めていきます。 白血球の治療では、副作用により体の抵抗力が低くなり、感染症に感染しやすいなどのリスクが生じることがありますので、入院をして治療を行うことも多いです。 また、化学療法の治療で顕著な効果が見られない場合は、造血幹細胞移植を受けるなどさらなる治療に入るケースも少なくありません。 これらの治療にはリスクを生じるため、身体的負担はもちろん精神的にも大きな負担となります。 できるだけストレスのかからないよう、前向きに治療に取り組む姿勢が重要です。 経過観察 治療が終わると、治療効果をみるために経過を観察します。 通院や検査をして病状を確認。 寛解に向かっていれば、治療効果があったということです。 治療を経て症状が改善されたら、経過観察に入ります。 経過観察における通院の頻度は、それぞれの症状や回復の程度によって異なるため一概にはいえませんが、一般的には1~2週間に1回のペースから、状態によってペースを変えていくことが多いです。 状態がよければ通院感覚を伸ばしていき、その後は3~6ヶ月に1回再発がないかどうかの検査を行います。 経過観察中は、くれぐれも無理をしないように気をつけながら、軽い運動などをして体力を回復するように意識しましょう。 ただし、発熱や胸痛など、少しでも体調の異変を感じたらすぐに担当医に相談してください。 急性骨髄性白血病の治療期間 通院・入院あわせて2~3年以上 一般的に、白血病の治療には長い期間を要することが多いとされていて、通院と入院での治療期間を合わせると 2~3年以上の期間が必要になるようです。 急性骨髄性白血病の場合、その症状によって治療内容が異なるため一概にはいえませんが、入院が必要な治療は7~9ヶ月ほどだとされています。 この期間はずっと入院していなければならないというわけではなく、症状が悪化していなければ治療の合間に外泊をしたり、一時退院をして自宅で過ごすなど、柔軟な過ごし方ができることもあります。 しかし、白血病の治療における副作用として、免疫が弱くなりやすい場合があるため、こうした 副作用が生じている場合には、外出や退院はせずに入院中ずっと病院で過ごすことになります。 治療期間を快適に過ごすために 長い治療期間を少しでも快適にし、生活の質を高めるためには、 自分自身の免疫力を高める努力も重要。 生活習慣の工夫ももちろんですが、手軽にできる方法として、 サプリメントの摂取なども検討してみましょう。 最近はNK細胞の活性化が報告されている成分など、免疫力アップが期待できる商品も登場してきています。 免疫力アップは白血病治療の副作用対策にも役立つので、興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。 急性骨髄性白血病(AML)の原因 急性骨髄性白血病の原因について調査しました。 遺伝子の変異やストレス、化学物質など様々様々な要因が急性骨髄性白血病に関わっているようです。 発症する具体的な原因はあるのでしょうか。 また、急性骨髄性白血病は遺伝するのかも調べました。 家族や近しい人に白血病の方がいる場合、病気の遺伝も気になってしまいますよね。 様々ある原因が気になる方はぜひご参考ください。 急性骨髄性白血病の原因は、現段階では明確に特定されていないのが現状です。 ただしこれまでの研究の成果の中で、先天性のものだったり、化学療法によるものが原因と考えられる症例があり、急性骨髄性白血病の原因は多岐にわたるということが分かっています。 参考: Granulocyte-colony stimulating factor併用 化学療法にて完全寛解に導入し得えた高齢者難治性急性骨髄性白血病の1例[PDF] 急性骨髄性白血病(AML)の症状 急性骨髄性白血病を発症すると現れる症状についてまとめています。 ただの体調不良だと思いがちな軽い症状は、実は白血病の初期症状かもしれません。 倦怠感やお腹の張り、歯茎からの出血といった症状が急に現れた方は要注意です。 また、家族や親しい人に同様の症状が見て取れる場合には、医療機関をすすめてあげてください。 さらに詳しい症状が知りたい方は先のページを見てみてくださいね。 小児急性骨髄性白血病や成人急性骨髄性白血病によって症状は異なるようですが、成人急性骨髄性白血病の場合は発熱や疲労感、出血などの症状が表れることが多いようです。 参考: 成人急性骨髄性白血病 急性骨髄性白血病(AML)の治療法 急性骨髄性白血病の治療法についてまとめています。 よく知られている化学療法や移植、放射線治療の他にも分類によっては有効な治療があります。 それぞれの治療内容について解説していますので、白血病を発症したらどのような治療がおこなわれるか気になる方はぜひご一読ください。 急性骨髄性白血病(AML)の合併症 急性骨髄性白血病の発症が原因でかかってしまう別の病気について調査。 免疫力の低下により合併症リスクが上がってしまうため、治療効果が出ていても注意が必要です。 どういった合併症があるのかまとめていますので、参考にしてみてください。 また、考えられる合併症から白血病発症後の注意点についても知っておきましょう。 急性骨髄性白血病(AML)の再発 急性骨髄性白血病の再発や転移についての情報をまとめました。 一度は落ち着いた症状が、どうなると再発と言われるのか、転移とはどういったことなのかを記載しています。 免疫療法が有効とされていますが、他にできることはないのでしょうか。 急性骨髄性白血病の再発・転移について知りたい方は先へ進んでください。 急性骨髄性白血病(AML)の治療費 急性骨髄性白血病では、標準では抗がん剤による治療が行なわれます。 各必要となる治療費を具体的な例を挙げて紹介。 さらに、治療に対する金銭面での負担を軽減することができる制度である「高額療養費制度」についてまとめています。 急性骨髄性白血病(AML)だと診断されたときにできること 急性骨髄性白血病だと診断された場合にできることがあります。 それは、 体の免疫力を上げること。 食事や普段の生活において、免疫力を高める工夫をしましょう。 体温を上げる、笑顔を作るだけでも免疫力はアップするようです。 米ぬか多糖体は免疫細胞に働きかけ活性化します。 NK細胞を始めT細胞やマクロファージといった免疫細胞の働きを良くしてくれると言うのです。 もしご存じでないのなら、どのような効果が期待できるのかぜひチェックしてみてくださいね。

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急性骨髄性白血病(AML)とは|白血病の治療や症状ガイド

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骨髄における白血病細胞の異常な増殖の結果,正常な造血機能は著しく阻害され,白血球減少,貧血,血小板減少に伴うさまざまな症状を呈する。 適切な治療がなされない場合は,感染症や出血により短期間で致死的となる重篤な疾患である。 初発AMLに対する基本的な治療戦略は治癒を目指した強力な化学療法であり,多剤併用療法が基本となる。 しかし,その適応は化学療法による臓器毒性や合併症に耐えられるかを年齢,臓器機能,全身状態などによって慎重かつ厳密に判断する必要がある( 表1) 1, 2)。 AMLに対する化学療法は寛解導入療法と寛解が得られた後に行う寛解後療法からなる。 化学療法のみでは良好な長期予後が得られない症例に対しては第一寛解期で同種造血幹細胞移植が適応となる。 寛解導入療法に対する不応例や,完全寛解(complete remission:CR)に到達したものの,その後再発をきたした症例は,再発・難治例として救援療法が必要となる。 しかし,再発・難治例においては化学療法のみでの治癒は期待しがたいため,可能な症例では同種造血幹細胞移植療法が適応となる。 高齢者AMLでは,臓器機能などの患者側要因により,若年成人と同等の治療強度を持つ化学療法を一律に実施することは困難である。 全身状態や臓器機能が充分に保たれている場合には化学療法の適応となるが,一般的に,高齢者AMLに対する化学療法は治療関連合併症の頻度・程度が高く,強力化学療法の適応は慎重に判断しなければならない。 表1 強力化学療法適応規準 1, 2) 項目 基準 年齢 65歳未満 心機能 左室駆出率(LVEF)50%以上 肺機能 PaO 2 60Torr以上またはSpO 2 90%以上(room air) 肝機能 血清ビリルビン2. WHO分類は2017年に改訂が行われたが,AMLおよび関連悪性腫瘍の項目では,特定の遺伝子異常を有するAMLに新たな遺伝子異常を有するAMLの追加,骨髄中赤芽球が50%以上存在する場合の診断基準の見直し,芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍の削除が主たる変更点である。 分類不能のAML(AML, not otherwise specified)の細分類には従来通りFAB分類における形態学的・免疫組織学的診断が用いられる 4)。 表2 AMLのWHO分類(2017) 3) AML with recurrent genetic abnormalities AML with t(8;21)(q22;q22. 1); RUNX1-RUNX1T1 AML with inv(16)(p13. 1q22) or t(16;16)(p13. 1;q22); CBFB-MYH11 APL with PML-RARA AML with t(9;11)(p21. 3;q23. 3); MLLT3-KMT2A AML with t(6;9)(p23;q34. 1); DEK-NUP214 AML with inv(3)(q21. 3q26. 2) or t(3;3)(q21. 3;q26. 2); GATA2, MECOM AML (megakaryoblastic) with t(1;22)(p13. 3;q13. 1) inv(16)(p13. 1q22) t(16;16)(P13. 1;q22) t(15;17)(q24. 1;q21. 2) 3q異常[inv(3)(q21. 3q26. 2) t(3;3)(q21. 3;q26. 2)など] 5番・7番染色体の欠失または長碗欠失 t(6;9)(p23;q34. 1)複雑核型 遺伝子変異 NPM1 変異 両アレル CEBPA 変異 FLT3-ITD変異 寛解までに要した治療回数 1回 2回以上 3.AMLの予後因子 標準的な化学療法を受けた若年成人AML全体では,70〜80%のCRと40%前後の5年無再発生存が得られるが,種々の予後因子により予後良好群,中間群,不良群の3種類に区別される。 AMLの予後には患者側要因と白血病細胞側要因の双方が関係するとともに,治療反応性も長期予後に影響を及ぼす因子となる( 表3) 2, 5-7)。 患者側要因として,年齢(60歳以上),全身状態(performance status:PS 3および4),合併症の存在(感染症など)が予後不良因子として重要である。 白血病細胞側要因として,染色体核型,発症様式( de novo または二次性),初診時白血球数,細胞形態(異形成の有無,FAB病型,myeloperoxidase:MPO染色陽性率)が予後因子となる。 染色体核型はAMLにおける予後層別化因子として最も使用されているが,種々の遺伝子変異の予後因子としての重要性が明らかとなり,従来の染色体核型に基づくリスク分類を遺伝子変異の状態によって細分化するシステムが提唱されている。 しかし,AMLに生じている遺伝子変異は固形がんに比較して少ないものの,複数の遺伝子変異が協調的に病態に関与しているため,個々の遺伝子変異単独での予後層別化には注意をする必要があり,複数の遺伝子変異を組み合わせた層別化システムの構築が模索されている。 2010年にEuropean LeukemiaNetから,遺伝子変異と従来の染色体核型に基づく予後因子を組み合わせた新たな予後層別化システムが提唱されたが,2017年に新たな染色体異常および遺伝子変異の状態を組み入れた改訂が行われた( 表4) 8)。 NCCNのガイドラインでは,染色体核型と遺伝子変異それぞれの予後因子としての位置付けが示されている( 表5) 2)。 表4 ELNによるAMLの層別化システム Risk category Genetic abnormality Favorable t(8;21)(q22;q22. 1): RUNX1-RUNX1T1 Inv(16)(p13. 1q22) or t(16;16)(p13. 1;q22): CBFB-MYH11 Mutated NPM1 without FLT3-ITD or with FLT3-ITD low* Biallelic mutated CEBPA Intermediate Mutated NPM1 and FLT3-ITD high* Wild type NPM1 without FLT3-ITD or with FLT3-ITD low* (without adverse risk genetic lesions) t(9;11)(p21. 3;q23. 1): DEK-NUP214 t(v;11)(v;q23): KMT2A rearranged t(9;22)(q34. 1;q11. 2); BCR-ABL1 inv(3)(q21. 3q26. 2) or t(3;3)(q21. 3;q26. # TP53変異は染色体複雑核型と関連する。 Randomized study of induction therapy comparing standard-dose idarubicin with high-dose daunorubicin in adult patients with previously untreated acute myeloid leukemia : the JALSG AML201 Study. Blood. 2011 ; 117 (8) : 2358-65. (1iiDiv) 2)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. (ガイドライン) 3)Arber DA, et al. Acute myeloid leukaemia and related precursor neoplasms. Swerdlow SH, et al. eds. WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, Lyon, IARC ; 2017 : pp129-71. (テキストブック) 4)Bennett JM, et al. Proposed revised criteria for the classification of acute myeloid leukemia. A report of the French-American-British Cooperative Group. Ann Intern Med. 1985 ; 103 (4) : 620-5. 5)Grimwade D, et al. The importance of diagnostic cytogenetics on outcome in AML: analysis of 1,612 patients entered into the MRC AML 10 trial. Blood. 1998 ; 92 (7) : 2322-33. (3iiiD) 6)日本血液学会.日本リンパ網内系学会編.造血器腫瘍取扱い規約規約 第1版.2010年3月.(ガイドライン) 7)Kuriyama K, et al. Trial to extract prognostic factors prior to the start of induction chemotherapy for adult AML. Berlin : Springer. 1998, pp901-5. Diagnosis and management of AML in adults : 2017 ELN recommendations from an international expert panel. Blood. 2017 ; 129 (4) : 424-47. (レビュー) アルゴリズム 1 .若年者AML AMLと診断された場合は上記のアルゴリズムに従うことが推奨される。 若年AMLに対する標準的寛解導入療法はアントラサイクリン+標準量シタラビン()である。 その際のアントラサイクリン系薬剤の至適な種類と投与量は1つに限定されないが,ダウノルビシンまたはイダルビシンの使用が推奨される(, )。 1コース目の寛解導入療法で非寛解症例に対しては同一レジメンが繰り返されることが多く(),2コース目の治療でも寛解が得られない場合は,大量あるいは中等量シタラビンを含む救援療法が行われる。 地固め療法は染色体などの予後因子により層別化して行われる。 予後良好群に対しては,シタラビン大量療法()が,予後中間群,不良群に対しては同種造血幹細胞移植が推奨されるが(),適切なドナーが不在の場合は,非交差耐性のアントラサイクリン系薬剤を含んだレジメンが実施される()。 維持療法は必要ない。 AMLの予後分類において,AML細胞の要因として染色体核型に基づく層別化が汎用されているが,遺伝子変異を組み入れた予後分類も提唱されている()。 2 .高齢者AML 高齢者の定義は定かではないが,わが国では65歳以上とすることが多い。 標準的な治療が可能かどうかは,全身状態(PS)や合併症,さらには染色体分析の結果を参考に担当医師により判断される。 治療可能と判断された症例に対してはダウノルビシン+シタラビンが推奨される()。 高齢者AMLに対する標準的寛解後療法は確立されてないが,わが国では,非交差耐性のアントラサイクリン系薬剤を含む多剤併用レジメンが実施されることが多い()。 最近では,予後不良の症例には寛解後療法として骨髄非破壊的前処置による同種造血幹細胞移植も行われることがある。 標準治療は困難だが,治療は可能と判断された症例には,低用量シタラビンや新規薬剤による治療が行われる。 3 .非寛解期AMLに対する同種造血幹細胞移植 再発AMLに対しする再寛解導入療法を行わない非寛解のままでの移植の適応を決定する明確な指標は確立されていない。 また寛解導入療法不応非寛解症例に対する移植の適応を決定する明確な指標も確立されていない()。 4 .支持療法 AMLの寛解導入療法,寛解後療法時におけるG-CSF投与は,好中球減少期間の短縮やQOLの改善が期待でき,高齢者や重症感染症を併発した症例では検討されても良い()。 AMLに対する化学療法開始前に末梢白血球数と血清乳酸脱水素酵素値,腎機能に基づきリスク分類を行い,リスクに応じた腫瘍崩壊症候群の予防を行うことが推奨される()。 5 .中枢神経白血病予防 AMLでは中枢神経系白血病の発症頻度が低く,無症状の症例に対して予防的に抗がん薬を髄腔内投与する適応はない。 6 .腫瘤形成性AMLに対する治療 腫瘤形成性AMLに対しては単独発症の場合であっても通常の寛解導入療法が考慮される()。 7 .AMLにおける微小残存病変(MRD)の評価 微小残存病変(minimal residual disease:MRD)の正確な評価は,再発の予測や造血細胞移植を含む治療戦略の個別化に有用な情報となる。 AMLにおけるMRDのモニタリングに経時的な疾患特異的キメラ遺伝子やWT1遺伝子のmRNA発現定量が考慮される。 マルチカラーフローサイトメトリ法の有用性も示唆されているが,わが国では保険適用がない()。 8.AMLに対するゲムツズマブ オゾガマイシン(gemtuzumab ozogamicin:GO)の使用 わが国におけるGOの適応疾患は再発または難治CD33陽性AMLである。 GOの投与回数は,少なくとも14日間の投与間隔をおいて,2回とし,他の抗悪性腫瘍剤と併用しない()。 CQ1 AMLの診断時に必要な遺伝子検査は何が勧められるか 推奨グレード カテゴリー2A 染色体核型検査は病型分類,予後予測,治療法選択において必須である。 FLT3, NPM1, CEBPA, RUNX1, ASXL1, TP53 遺伝子などの変異解析によってさらなる予後層別化が可能とされている。 解説 AML細胞の染色体核型は,寛解導入療法に対する反応性および生存に対する最も強い予後因子であり,WHO分類(2017)における病型診断,さらには治療法の選択においても重要な情報となる。 若年成人においては,染色体核型に基づき,予後良好群,中間群,不良群の3群に分類される 1, 2)。 NCCNガイドラインでは,t(8;21)(q22;q22. 1),inv(16)(p13. 1q22)またはt(16;16)(p13. 1;q22)が予後良好な染色体核型,inv(3)(q21. 3q26. 2)またはt(3;3)(q21. 3;q26. 2),-5またはdel(5q),-7またはdel(7q),t(6;9)(p23;q34. 1),t(9;11)(p21. 3;q23. 3)以外の KMT2( MLL)遺伝子(11q23)を含む染色体転座,t(9;22)(q34. 1;q11. 2),複雑核型,monosomal karyotypeが予後不良染色体核型,正常核型,+8のみ,t(9;11)(p21. 3;q23. 3),その他の核型は予後中間群に分類されている 3)。 MRC AML-11試験の結果によると,高齢者AMLにおいても染色体核型に基づく層別化が可能であることが示されている 4)。 一方,予後良好群として分類されているt(8;21)(q22;q22. 1),inv(16)(p13. 1q22)またはt(16;16)(p13. 1;q22)核型を有する症例においても, KIT, FLT3 遺伝子変異を併せ持つ症例は予後不良である可能性があることや,染色体正常核型を中心とする予後中間群においては, FLT3, NPM1, CEBPA 遺伝子などをはじめとする多くの遺伝子変異の存在の有無により,その長期予後に対するリスクを細分化できる可能性が示唆されている 3, 5-8)。 WHO分類(2017)では, NPM1 遺伝子変異,両アレルでの CEBPA 遺伝子変異, RUNX1 遺伝子変異を有する症例が,染色体転座以外のAML with recurrent genetic abnormalities中の一病型として含められている 9)。 本邦においてはこれら遺伝子変異検索の保険適用が得られておらず,また多くの遺伝子変異解析は研究室レベルでのみ実施可能である。 参考文献 1)Grimwade D, et al. The importance of diagnostic cytogenetics on outcome in AML : analysis of 1, 612 patients entered into the MRC AML 10 trial. Blood. 1998 ; 92 (7) : 2322-33. (3iiiD) 2)Slovak ML, et al. Blood. 2000 ; 96 (13) : 4075-83. (3iiiD) 3)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. (ガイドライン) 4)Grimwade D, et al. The predictive value of hierarchical cytogenetic classification in older adults with acute myeloid leukemia (AML) : analysis of 1065 patients entered into the United Kingdom Medical Research Council AML11 trial. Blood. 2001 ; 98 (5) : 1312-20. (3iiiD) 5)Marcucci G, et al. Molecular genetics of adult acute myeloid leukemia : prognostic and therapeutic implications. J Clin Oncol. 2011 ; 29 (5) : 475-86. (レビュー) 6)Kihara R, et al. Comprehensive analysis of genetic alterations and their prognostic impacts in adult acute myeloid leukemia patients. Leukemia. 2014 ; 28 : 1586-95. (3iiiD) 7)Papaemmanuil E, et al. Genomic classification and prognosis in acute myeloid leukemia. N Engl J Med 2016 ; 374 : 2209-21. Diagnosis and management of AML in adults : 2017 ELN recommendations from an international expert panel. Blood. 2017 ; 129 (4) : 424-47. (ガイドライン) 9)Arber DA, et al. Acute myeloid leukaemia and related precursor neoplasms. Swerdlow SH, et al. eds. WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, Lyon, IARC ; 2017 : pp129-71. (テキストブック) CQ2 若年者 de novo AMLに対する標準的寛解導入療法としてどのレジメンが勧められるか 推奨グレード カテゴリー1 若年成人 de novo AMLに対する標準的寛解導入療法はアントラサイクリン(イダルビシンまたはダウノルビシン)+標準量シタラビンである。 したがって,若年成人 de novo AMLに対する標準的寛解導入療法は,IDR+AraCまたはDNR+AraCである。 また,わが国でのDNRの承認用法・用量は,体重1kgあたり1mgを連日あるいは隔日に3〜5回投与であることに留意する必要がある。 参考文献 1)A systematic collaborative overview of randomized trials comparing idarubicin with daunorubicin (or other anthracyclines) as induction therapy for acute myeloid leukaemia. The AML Collaborative Group. Br J Haematol. 1998 ; 103 (1) : 100-9. (1iiA) 2)Fernandez HF, et al. Anthracycline dose intensification in acute myeloid leukemia. N Engl J Med. 2009 ; 361 (13) : 1249-59. (1iiDiv) 3)Burnett AK, et al. Blood. 2015 ; 125 (25) : 3878-85. (1iiA) 4)Ohtake S, et al. Randomized study of induction therapy comparing standard-dose idarubicin with high-dose daunorubicin in adult patients with previously untreated acute myeloid leukemia : the JALSG AML201 Study. Blood. 2011 ; 117 (8) : 2358-65. (1iiDiv) 5)Li X, et al. The effects of idarubicin versus other anthracyclines for induction therapy of patients with newly diagnosed leukaemia. Cochrane Database Syst Rev. 2015 ; (6) : CD010432. (1iiA) 6)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. (ガイドライン) CQ3 若年者 de novo AMLの寛解導入療法(アントラサイクリン+標準量シタラビン)に他の薬剤の追加やシタラビン大量療法の組み込みは有効か 推奨グレード カテゴリー3 標準的寛解導入療法であるアントラサイクリン(イダルビシンまたはダウノルビシン)+標準量シタラビン療法に他剤を追加した場合の優越性は認められていない。 また,シタラビン大量療法を組み入れた場合の優越性のエビデンスは乏しく,有害事象の危険性が増すため推奨されない。 解説 アントラサイクリン[イダルビシン(IDR)またはダウノルビシン(DNR)]3日間+標準量シタラビン(AraC)7日間による寛解導入療法にチオグアニンやエトポシド(ETP)を加えた場合の優越性に関するエビデンスは乏しい。 寛解期間中央値はエトポシド追加群で有意に長期であった(18カ月 vs 12カ月)が,寛解率,生存割合では両群間に有意差を認めていない 1)。 Japan Adult Leukemia Study Group(JALSG)での検討でもエトポシドの追加による効果は認めないと報告されている 2)。 寛解導入療法におけるAraC大量療法(HiDAC)の意義については,ALSGとSouthwestern Oncology Group(SWOG)でランダム化比較試験が実施されている。 5年無再発生存割合(RFS)はHiDAC群が有意に優れていた(48% vs 25%)が,生存割合,寛解率では有意差を認めていない 3)。 4年RFSはHiDAC群が優れていた(33% vs 21%,p=0. 049)が,生存割合,寛解率では有意差を認めていない。 また,HiDAC群では有意に治療関連死亡(TRM)と神経毒性が高頻度に認められている 4)。 HiDACと高用量DNRまたはIDR併用療法に関するエビデンスはない。 標準的寛解導入療法であるアントラサイクリン(DNRまたはIDR)+標準量AraC療法に他剤の追加した場合,およびHiDAC療法を組み入れた場合の優越性に関するエビデンスは乏しい。 また,HiDACを組み入れた場合にはTRM,神経毒性などの有害事象の危険性が増すため,HiDACの組み入れは推奨されない。 参考文献 1)Bishop JF, et al. Etoposide in acute nonlymphocytic leukemia. Australian Leukemia Study Group. Blood. 1990 ; 75 (1) : 27-32. (1iiDiv) 2)Miyawaki S, et al. No beneficial effect from addition of etoposide to daunorubicin, cytarabine, and 6-mercaptopurine in individualized induction therapy of adult acute myeloid leukemia : the JALSG-AML92 study. Japan Adult Leukemia Study Group. Int J Hematol. 1999 ; 70 (2) : 97-104. A randomized study of cytarabine in induction in acute myeloid leukemia. Blood. 1996 ; 87 (5) : 1710-7. (1iiA) 4)Weick JK, et al. A randomized investigation of high-dose versus standard-dose cytosine arabinoside with daunorubicin in patients with previously untreated acute myeloid leukemia : a Southwest Oncology Group study. Blood. 1996 ; 88 (8) : 2841-51. (1iiA) CQ4 高齢者AMLに対して推奨される寛解導入療法は何か 推奨グレード カテゴリー2A 60〜65歳までの高齢者AMLにおいては,若年成人と同等の寛解導入療法を実施した方が良好な寛解率と生存割合が期待できる。 しかし,高齢者AMLでは全身状態(PS),併存疾患などの程度により,治療強度の軽減やbest supportive careの選択を検討することが必要である。 解説 高齢者の定義は明確ではないが,一般的に60歳以上のAML患者では,暦年齢だけではなく,全身状態(performans status:PS)や併存疾患ならびにAMLの特性(染色体核型や発症様式)によって治療法の選択を行うべきである。 高齢者AMLに対する寛解導入療法で若年者と同様に標準的寛解導入化学療法を行う場合と,低用量の治療ないしbest supportive careを比較するランダム化比較試験では,標準的寛解導入療法群は寛解率・生存割合ともに成績が勝ることが示されている 1)。 しかし,高齢者AMLにおいてはPS,合併症が治療成績に及ぼす影響が強いことに留意する必要がある。 合併症がなく良好な全身状態(PS 0〜1)であり,予後良好な染色体核型を有する高齢者AMLでは,年齢に関係なく標準的なアントラサイクリン3日間+標準量シタラビン(AraC)7日間からなる寛解導入療法の恩恵を受けることができる可能性がある。 しかし,75歳以上,あるいは60〜74歳までの患者であっても重篤な併存疾患やPS 3以上の場合には,治療関連死亡(TRM)の危険性が高いため,他の治療強度の低い治療法またはbest supportive careを選択すべきである 2)。 年齢,PS,合併症などに基づく高齢者AMLに対する治療強度の減弱規準に関しての明確なエビデンスはない。 J Clin Oncol. 1989 ; 7 (9) : 1268-74. Diagnosis and management of acute myeloid leukemia in adults : recommendations from an international expert panel, on behalf of the European LeukemiaNet. Blood. 2010 ; 115 (3) : 453-74. (レビュー) 3)Burnett AK, et al. A comparison of low-dose cytarabine and hydroxyurea with or without all-trans retinoic acid for acute myeloid leukemia and high-risk myelodysplastic syndrome in patients not considered fit for intensive treatment. Cancer. 2007 ; 109 (6) : 1114-24. High-dose daunorubicin in older patients with acute myeloid leukemia. N Engl J Med. 2009 ; 361 (13) : 1235-48. (1iiA) 5)Wakita A, et al. Randomized comparison of fixed-schedule versus response-oriented individualized induction therapy and use of ubenimex during and after consolidation therapy for elderly patients with acute myeloid leukemia : the JALSG GML200 Study. Int J Hematol. 2012 ; 96 (1) : 84-93. (1iiiDiv) CQ5 1回の寛解導入療法で完全寛解が得られない場合,どのような治療法を選択すべきか 推奨グレード カテゴリー2B 同一の寛解導入療法をもう一度繰り返すべきか,治療法を変えるべきかのエビデンスは存在しない。 しかし,一定の比率で寛解が得られることから,同一の寛解導入療法を再度繰り返すことは妥当と考えられる。 解説 わが国におけるAMLの寛解導入療法はJapan Adult Leukemia Study Group(JALSG)のプロトコールで行われることが多い。 JALSGではこれまでAML87,89,92,95,97,201の研究を終了している。 いずれのプロトコールでも1コース目で寛解しなかった場合は,もう1コース同じ治療を繰り返すことになっている。 これらの試験では1コースでの寛解率は57〜72%と差があるものの,いずれの試験でも2コースでの寛解達成例を加えた寛解率は80%前後の成績が得られている 1-5)。 1コースで寛解しなかった症例では1コース目の抗白血病剤に抵抗性である場合が多く,同じ治療法を用いた場合の2コース目の寛解率は低く,治療薬を代えることの理由にはなる。 しかし,2コース目の治療を替えたことにより,寛解率あるいは全生存割合(OS)が向上するというエビデンスはない。 参考文献 1)Ohno R, et al. Randomized study of individualized induction therapy with or without vincristine, and of maintenance-intensification therapy between 4 or 12 courses in adult acute myeloid leukemia. AML-87 Study of the Japan Adult Leukemia Study Group. Cancer. 1993 ; 71 (12) : 3888-95. The Japan Leukemia Study Group. J Clin Oncol. 1996 ; 14 (1) : 204-13. No beneficial effect from addition of etoposide to daunorubicin, cytarabine, and 6-mercaptopurine in individualized induction therapy of adult acute myeloid leukemia : the JALSG-AML92 study. Japan Adult Leukemia Study Group. Int J Hematol. 1999 ; 70 (2) : 97-104. Randomized trial of response-oriented individualized versus fixed-schedule induction chemotherapy with idarubicin and cytarabine in adult acute myeloid leukemia : the JALSG AML95 study. Int J Hematol. 2010 ; 91 (2) : 276-83. A randomized, postremission comparison of four courses of standard-dose consolidation therapy without maintenance therapy versus three courses of standard-dose consolidation with maintenance therapy in adults with acute myeloid leukemia : the Japan Adult Leukemia Study Group AML 97 Study. Cancer. 2005 ; 104 (12) : 2726-34. その結果,60歳以下でシタラビン大量療法の有効性が確認された 1)。 特にCBF白血病ではシタラビン大量療法が最も効果が高く 2)また,CALGBの後方視的な解析でもt(8;21) AMLに対して3コース以上のシタラビン大量療法が有効であることを示している 3)。 参考文献 1)Mayer RJ, et al. Intensive postremission chemotherapy in adults with acute myeloid leukemia. Cancer and Leukemia Group B. N Engl J Med. 1994 ; 331 (14) : 896-903. (1iiA) 2)Bloomfield CD, et al. Frequency of prolonged remission duration after high-dose cytarabine intensification in acute myeloid leukemia varies by cytogenetic subtype. Cancer Res. 1998 ; 58 (18) : 4173-9. (2Dii) 3)Byrd JC, et al. Patients with t(8;21)(q22;q22)and acute myeloid leukemia have superior failure-free and overall survival when repetitive cycles of high-dose cytarabine are administered. J Clin Oncol. 1999 ; 17 (12) : 3767-75. (3iiiDii) 4)Miyawaki S, et al. A randomized comparison of 4 courses of standard-dose multiagent chemotherapy versus 3 courses of high-dose cytarabine alone in postremission therapy for acute myeloid leukemia in adults : the JALSG AML201 Study. Blood. 2011 ; 117 (8) : 2366-72. (1iiDii) CQ7 CBF-AML以外のAMLの寛解後療法として何が勧められるか 推奨グレード カテゴリー2B CBF-AML以外のAMLでは,非交差耐性のアントラサイクリン系薬剤を用いた多剤併用化学療法4コースの地固め療法が推奨される。 解説 AMLでは寛解後地固め療法を行わないと再発が必至であり,寛解を維持するための種々の寛解後療法が試されてきた。 わが国では保険上の制約からシタラビン大量療法を選択できなかった時期が長く,非交差耐性のアントラサイクリン系薬剤と標準量シタラビンを用いた寛解後療法を選択してきた経緯がある。 JALSGで実施されたAML201試験では,寛解到達症例に対する地固め療法として,標準量シタラビンと非交差耐性のアントラサイクリン系薬剤などを組み合わせた4コースの多剤併用化学療法とシタラビン大量療法3コースが比較された。 CBF-AMLにおいてはシタラビン大量療法の優越性が認められたが,CBF-AML以外のAMLでは両治療法間に無病生存割合,全生存割合に統計学的有意差を認めなかった。 また,同試験ではシタラビン大量療法群では感染症などの有害事象が多く認められたため,4コースの多剤併用化学療法が地固め療法として推奨される 2)。 参考文献 1)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. (ガイドライン) 2)Miyawaki S, et al. A randomized comparison of 4 courses of standard-dose multiagent chemotherapy versus 3 courses of high-dose cytarabine alone in postremission therapy for acute myeloid leukemia in adults : the JALSG AML201 Study. Blood. 2011 ; 117 (8) : 2366-72. (1iiDii) CQ8 若年者AMLの第一寛解期に同種造血幹細胞移植の適応はどのように決定すべきか 推奨グレード カテゴリー1 現時点では初診時の染色体異常による患者層別化が重要である。 予後良好な染色体異常を有するfavorable-riskの患者では造血幹細胞移植の有用性は示されていない。 それ以外のAMLにおいては,HLA適合血縁者ドナーからの同種造血幹細胞移植の有用性は示されているが,更なる層別化システムの構築とHLA適合血縁者間以外のドナーからの移植に関するエビデンスの確立が必要である。 解説 これまで,AML第一寛解期における同種造血幹細胞移植と寛解後化学療法を比較した多数のランダム化比較試験が施行されたが,結果は定まっておらず,無病生存割合で移植群の有効性を示す研究はあるものの,ほとんどの研究は全生存割合での有効性を示すことができなかった。 また,化学療法の予後不良因子から両者を比較する検討が実施されたが,十分な統計学的power(症例数)がなく明確な結論に至っていない。 しかし,24の臨床研究(症例数3,638)を対象としたmeta-analysisの結果では,AML第一寛解期のうち,予後不良および中間染色体異常のある症例では,移植による生存割合が有意に勝るが,予後良好染色体異常のある症例では移植の有効性は認められなかった 1)。 この結果からは,染色体異常の有無およびその種類を考慮し,AML第一寛解期の移植適応を決定することが妥当といえる。 遺伝子レベルで適合している非血縁者間とHLA適合血縁者間移植はほぼ同じ成績であることが報告されているが,多くのランダム化比較試験で検討されたドナーソースはHLA適合血縁者である。 わが国で施行されたランダム化比較試験でも同様の結果が得られているが,予後因子の定義が異なる(染色体異常のみではない)ことに加えて,サンプルサイズが少ない上に治療のコンプライアンスも低く,臨床試験としての質は高くない 2)。 最近では,遺伝子変異の有無も予後因子として注目されており,あるランダム化比較試験のサブグループ解析では,正常核型AML第一寛解期において NPM1 遺伝子変異があり FLT3-ITDのない症例を除いた症例群では,HLA適合血縁者間移植後の無再発生存割合が有意に勝ることが報告されている 3)。 一方,他の試験では, NPM1 遺伝子変異があり FLT3-ITDのない症例もHLA適合血縁者間移植後の無再発生存割合が有意に良好であることが報告されている 4)。 日常診療では染色体核型や遺伝子変異による疾患リスクに加え,移植関連毒性を加味したうえで移植が選択されるが,そのエビデンスは確立されていない。 参考文献 1)Koreth J, et al. Allogeneic stem cell transplantation for acute myeloid leukemia in first complete remission : a systematic review and meta-analysis of prospective clinical trial. JAMA. 2009 ; 30 (22) : 2349-61. (1iiA) 2)Sakamaki H, et al. Allogeneic stem cell transplantation versus chemotherapy as post-remission therapy for intermediate or poor risk adult acute myeloid leukemia : results of the JALSG AML97 study. Int J Hematol. 2010 ; 91 (2) : 284-92. (1iiDi) 3)Schlenk RF, et al. Mutations and treatment outcome in cytogenetically normal acute myeloid leukemia. N Engl J Med. 2008 ; 358 (18) : 1909-18. Allogeneic stem-cell transplantation in patients with NPM1-mutated acute myeloid leukemia : results from a prospective donor versus no-donor analysis of patients after upfront HLA typing within the SAL-AML 2003 trial. J Clin Oncol. 2014 ; 33 (5) : 403-10. (2Diii) CQ9 移植適応のない高齢者AMLに寛解後療法を施行するメリットはあるか 推奨グレード カテゴリー2B 移植適応のない高齢者AMLに対する寛解後療法のメリットは明らかにされていないが,一部の症例では寛解後療法を行うことの有用性が示唆されている。 高齢者AMLを対象としたMRC-AML 11試験も1回の強化療法後に同様の化学療法を繰り返しても再発率,DFS,そしてOSに有意差は見られないことを示している 2)。 一方,AML HD98-B試験は寛解達成後の強化療法によって,favorable cytogeneticsを持つ高齢者AMLの20〜30%に長期生存が得られることを示しており 3),同様の傾向はMRC-AML11試験においても確認されている。 これらの研究からは,一部の高齢者AMLでは寛解後療法を施行するメリットがあることが示唆される。 しかし,染色体異常以外の患者選択に関する指標(年齢,co-morbidityなど)は明確にされていない。 至適な寛解後療法に関しても確立したエビデンスはないが,Acute Leukemia French Association(ALFA)9803試験は強力な化学療法1回と外来での化学療法6回を比較し,後者で寛解後2年のOSが優れ,再発には差がないものの,治療関連死亡は外来化学療法で少なかったと報告している 4)。 参考文献 1)Mayer RJ, et al. Intensive postremission chemotherapy in adults with acute myeloid leukemia. Cancer and Leukemia Group B. N Engl J Med. 1994 ; 331 (14) : 896-903. (1iiA) 2)Goldstone AH, et al. Attempts to improve treatment outcomes in acute myeloid leukemia (AML) in older patients : the results of the United Kingdom Medical Research Council AML 11 trial. Blood. 2001 ; 98 (5) : 1302-11. (1iiA) 3)Frohling S, et al. Cytogenetics and age are major determinants of outcome in intensively treated acute myeloid leukemia patients older than 60 years : results from AMLSG trial AMD HD98-B. Blood. 2006 ; 108 (10) : 3280-8. (2A) 4)Gardin C, et al. Postremission treatment of elderly patients with acute myeloid leukemia in first complete remission after intensive induction chemotherapy : results of the multicenter randomized Acute Leukemia French Association (ALFA) 9803 trial. Blood. 2007 ; 109 (12) : 5129-35. (1iiA) CQ10 非寛解期AMLに対する同種造血幹細胞移植の適応に関する指標はあるか 推奨グレード カテゴリー3 再発AMLに対し再寛解導入療法を行わない非寛解のままでの移植の適応を決定する明確な指標は確立されていない。 また寛解導入療法不応非寛解症例に対する移植の適応を決定する明確な指標も確立されていない。 現時点では後方視的解析に基づく予後因子と移植に関連する因子(ドナーソースなど)を総合的に評価し,患者とのshared-decision makingで移植適応を決めることが勧められる。 解説 初回再発期において同種造血幹細胞移植と化学療法の有用性を前方視的に比較検討した報告はない。 Breemsらは年齢15〜60歳の初回再発AMLの移植成績を後方視的に解析し,4つの予後因子(第一寛解の期間,診断時の染色体異常,初回再発時の年齢,初回再発前の造血幹細胞移植の有無)を同定し,これを基に初回再発期を3つの予後グループ(favorable,intermediate,unfavorable)に分類している。 第二寛解期が達成できた症例に限定して移植と化学療法を比較した検討では,いずれの群においても5年生存割合で移植の優位性が示唆されている 1)。 わが国の初回再発期AMLの移植成績の後方視的解析で,第二寛解期を達成することで3年生存割合は有意に改善することが報告されている 2)。 一方,芽球の割合の少ない初回再発期に再寛解導入療法を行わずに同種移植を行うことで第二寛解期と同等の生存割合が得られるとの報告もあるが,そのエビデンスレベルは低い 3)。 非寛解期AMLに対する同種造血幹細胞移植の成績は散見されるが,少数例での報告が多いことと患者のselection biasにより,その移植適応の指標を導き出すことは難しいが,the Center for International Blood and Marrow Transplant Research(CIBMTR)はAML非寛解期移植1,673例を解析し,第一寛解期の期間,末梢血中の芽球%,ドナーの種類,PS,染色体異常の有無から,移植後の3年生存割合42%の予後良好群から6%の予後不良群までの患者の層別化が可能であることを報告している 4)。 参考文献 1)Breems DA, et al. Prognostic index for adults patients with acute myeloid leukemia in first relapse. J Clin Oncol. 2005 ; 23 (9) : 1969-78. (2A) 2)Kurosawa S, et al. Prognostic factors and outcomes of adults patients with acute myeloid leukemia after first relapse. Hematologica. 2010 ; 95 (11) : 1857-64. (3iA) 3)Clift RA, et al. Allogeneic marrow transplantation during untreated first relapse of acute myeloid leukemia. J Clin Oncol. 1992 ; 10 (11) : 1723-9. (3iiA) 4)Duval M, et al. Hematopoietic stem-cell transplantation for acute leukemia in relapse or primary induction failure. J Clin Oncol. 2010 ; 28 (23) : 3730-8. (3iA) CQ11 AMLにおいて治療後の好中球減少期にG-CSFを使用するのは有用か 推奨グレード カテゴリー2B (寛解導入療法) カテゴリー2A (寛解後療法) AMLの寛解導入療法,寛解後療法時におけるG-CSF投与は,好中球減少期間の短縮やQOLの改善が期待でき,高齢者や重症感染症を併発した症例では検討されても良い。 解説 AMLに対する治療は,寛解導入療法,寛解後療法ともに強化され,若年成人AMLにおける寛解率は80%,5年生存割合は50%前後と向上している。 この治療の強化は,骨髄抑制による出血や易感染性の対策の向上により可能になった。 わが国で行われた研究でも,好中球数減少期間,発熱期間の短縮が観察されている 2)。 骨髄抑制が高度となる高齢者AMLを対象にした試験でも,好中球数減少期間,発熱期間,非経口抗生剤の投与期間の短縮が認められている 3, 4)。 また,死亡率は減少しなかったが,寛解率は向上したとの報告もある 5)。 AML細胞は,G-CSF受容体を発現することから,AMLへのG-CSFの投与は問題視されているが,再発率の増加はみられず,長期観察においても生存期間へも影響を与えていないと報告されている 6)。 AMLの寛解導入,地固め療法時においては,G-CSF投与により好中球減少期間は短縮するものの,重症感染症の発症率や死亡率は減少せず,生存期間の延長も認められていない。 従って,European LeukemiaNetの勧告やNCCNのガイドラインでは高齢者や重症感染症を併発した症例以外のAML症例へのG-CSFの投与は推奨していない。 しかし,ASCO(American Society of Clinical Oncology)のガイドラインでは寛解導入療法後のG-CSF投与は妥当,地固め療法後は推奨できるとしている 7)。 参考文献 1)Heil G, et al. A randomized, double-blind, placebo-controlled, phase III study of filgrastim in remission induction and consolidation therapy for adults with de novo acute myeloid leukemia. The International Acute Myeloid Leukemia Study Group. Blood. 1997 ; 90 (12) : 4710-8. (1iD) 2)Usuki K, et al. Efficacy of granulocyte colony-stimulating factor in the treatment of acute myelogenous leukemia : multicentre randomized study. Brit J Haematology. 2002 ; 116 (1) : 103-12. (1iiD) 3)Growin JE, et al. A double-blind placebo-controlled trial of granulocyte colony-stimulating factor in elderly patients with previously untreated acute myeloid leukemia. : A Southwest Oncology Group Study(9031). Blood. 1998 ; 91 (10) : 3607-15. (1iD) 4)Amadori S, et al. A randomized phase-3 study. Blood. 2005 ; 106 (1) : 27-34. (1iiD) 5)Dombret H, et al A controlled study of recombinant human granulocyte colony-stimulating factor in elderly patients after treatment for acute myelogenous leukemia. N Eng J Med. 1995 ; 332 (25) : 1678-83. (1iiD) 6)Heil G, et al. Long-term survival data from a phase 3 study of Filgrastim as an adjunct to chemotherapy in adults with de novo acute myeloid leukemia. Leukemia. 2006 ; 20 (3) : 404-9. (1iD) 7)Smith TJ, et al. 2006 update of recommendations for the use of white blood cell growth factor : an evidence-based clinical practice guide line. J Clin Oncol. 2006 ; 24 (19) : 3187-205. (ガイドライン) CQ12 AMLの化学療法において,どのような場合に腫瘍崩壊症候群の予防を実施すべきか 推奨グレード カテゴリー2A 化学療法開始前に末梢白血球数と血清乳酸脱水素酵素値,腎機能に基づきリスク分類を行い,リスクに応じた腫瘍崩壊症候群の予防を行うことが推奨される。 解説 腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome:TLS)は腫瘍細胞の破壊により核酸,リン,カリウムなどが血液中に一気に放出され,高尿酸血症,高リン血症,高カリウム血症状態となり,急性腎不全や呼吸不全,場合によっては心停止が引き起こされる症候群である 1)。 AMLでのTLS発症頻度は17%と報告されている 2)。 腎障害時には1段階上方へ調整される。 低リスクではモニタリングのもと通常量の補液を行う。 中間リスクでは大量補液に加えキサンチンオキシダーゼ阻害薬が使用される。 従来薬アロプリノールは腎障害時に薬物蓄積毒性を生じる。 フェブキソスタットは軽度から中等度の腎機能低下時にも用量調整を要せず使用可能で,2016年に「がん化学療法に伴う高尿酸血症」に対する適応追加が承認された。 高リスクでは大量補液に加え尿酸オキシダーゼであるラスブリカーゼが使用される。 Ishizawaらによれば,AMLを含む成人造血器腫瘍50例にラスブリカーゼ0. 芽球が急激に増加する場合,すでに高尿酸血症を生じている場合,腎障害時にはラスブリカーゼの使用が考慮されるべきである 5)。 メタアナリシスの結果から,白血球増多に対して機械的に白血病細胞を除去するアフェレーシスは早期死亡を減少させない 6)。 参考文献 1)腫瘍崩壊症候群(TLS)診療ガイダンス,日本臨床腫瘍学会編,金原出版,東京,2013. (ガイドライン) 2)Montesinos P, et al. Tumor lysis syndrome in patients with acute myeloid leukemia : identification of risk factors and development of a predictive model. Haematologica. 2008 ; 93 (1) : 67-74. (3iD) 3)Tamura K, et al. Efficacy and safety of febuxostat for prevention of tumor lysis syndrome in patients with malignant tumors receiving chemotherapy : a phase III, randomized, multi-center trial comparing febuxostat and allopurinol. Int J Clin Oncol. Int J Clin Oncol. 2016 ; 21 (5) : 996-1003. (1iiD) 4)Ishizawa K, et al : Safety and efficacy of rasburicase (SR29142) in a Japanese phase II study. Cancer Sci. 2009 ; 100 (2) : 357-62. (2D) 5)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. (ガイドライン) 6)Oberoi S, et al. Leukapheresis and low-dose chemotherapy do not reduce early mortality in acute myeloid leukemia hyperleukocytosis : a systematic review and meta-analysis. Leuk Res. 2014 ; 38 (4) : 460-8. (1A) CQ13 AMLにおいて中枢神経白血病の予防は勧められるか 推奨グレード カテゴリー2A AMLでは中枢神経系白血病の発症頻度が低く,無症状の症例に対して予防的に抗がん薬を髄腔内投与する適応はない。 解説 中枢神経系白血病は,白血病細胞が脳軟膜に浸潤し,通常髄膜白血病として発症するが,AMLでの発症頻度は5%以下と報告されている 1, 2)。 寛解後療法としてAraC大量療法や同種造血幹細胞移植が行われた場合その発症頻度は低下するとの報告と,AraC大量療法でも発症頻度は変わらないとする報告がある 3, 4)。 中枢神経系白血病の予防治療の前方視的研究は1986年のthe Medical Research Council(MRC) 1)から報告されたものと1992年the Southwest Oncology Group(SWOG) 5)からの2報のみである。 前者ではAraCとMTX,後者ではAraCの髄腔内投与が行われたが,中枢神経再発の頻度は変わらなかった。 このようにAMLでは中枢神経系白血病の発症頻度は低く,予防治療の有効性も確認されていない。 中枢神経白血病が発症した場合の治療は,ELNではAraC 40〜50mgの週2〜3回髄腔内投与が推奨されている 7)。 また,薬剤性の髄膜炎を予防するためステロイドの投与も記載されている。 参考文献 1)Rees JK, et al. Lancet. 1986 ; 2 (8518) : 1236-41. (1iiD) 2)Castagnola C, et al. The value of combination therapy in adult acute myeloid leukemia with central nervous system involvement. Haematokogica. 1997 ; 82 (5) : 577-80. Central nervous system involvement at first relapse in patients with acute myeloid leukemia. Haematologica. 2011 ; 96 (9) : 1375-9. (3iD) 4)Rozovski U, Incidence of and risk factors for involvement of the central nervous system in acute myeloid leukemia. Leuk Lymphoma. 2015 ; 56 (5) : 1392-7. (3iiiA) 5)Morrison FS, et al. Late intensification with POMP chemotherapy prolongs survival in acute myelogenous leukemia-Results of a Southwest Oncology Group study of rubidazone versus adriamycin for remission induction, prophylactic intrathecal therapy late intensification, and levamisole maintenance. Leukemia. 1992 ; 6(7) : 708-14. (1iiD) 6)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. Diagnosis and management of AML in adults : 2017 ELN recommendations from an international expert panel. Blood. 2017 ; 129 (4) : 424-47. (ガイドライン) CQ14 腫瘤形成性AMLに対して通常の寛解導入療法を行うのは妥当か 推奨グレード カテゴリー2B 腫瘤形成性AMLに対しては孤発性であっても通常の寛解導入療法が考慮される。 解説 腫瘤形成性AMLの腫瘤は骨髄球系の白血病細胞から成り,緑色を呈することから緑色種(chloroma)と称される。 myeloblastoma,monoblastoma,granulocytic sarcomaとも記述されていたが,WHO分類(2017)では骨髄肉腫(myeloid sarcoma)と記載されている。 骨髄肉腫の発症頻度は3%程度 1)で,白血病の発症時に出現することが多いが,初発や再発の前駆症状として出現することもある。 また,末梢血や骨髄での芽球増加とともに生じる場合と孤発性に生じる場合がある。 骨髄肉腫は発症頻度も低いことから,治療法についての前方視的研究は行われておらず,症例報告を取りまとめた後方視的な報告がほとんどである。 Imrieらは7例の自験例を含めた孤発性骨髄肉腫90例を文献的に検討し,診断時に化学療法を施行することが有意に白血病への進展割合を減じ(41% vs 71%),50%生存期間を延長させた(25カ月 vs 13カ月)と報告した 2)。 YamauchiとYasudaは,2例の自験例を含めた74例の骨髄肉腫の治療成績を文献的に検討し,切除や放射線照射といった局所療法施行例はAMLに準じた化学療法施行例より有意に短期間で白血病に進展したと報告した 3)。 以上から,腫瘤形成性AMLに対しては単独発症であっても早期に化学療法を実施することが考慮される。 National Comprehensive Cancer Network(NCCN)ガイドラインやEuropean LeukemiaNet(ELN)においても孤発性骨髄肉腫腫に対して化学療法が推奨されている 4, 5)。 なお,孤発性骨髄肉腫腫の予後については相反する報告がなされている。 Reinhardtらは小児孤発性骨髄肉腫34例と通常のAML 710例とを後方視的に解析・比較し,5年無イベント生存割合は前者で19%,後者で48%であった(p<0. 03)。 5年推定全生存割合は前者で44%,後者で55%あった 6)。 Tsimberidouらは孤発性骨髄肉腫23例のうち通常の化学療法を受けた16例と通常のAML 1,720例とを後方視的に解析・比較し,完全寛解割合,2年の無イベント生存割合と全生存割合に差がなかったことを示した 7)。 参考文献 1)Muss HB, et al. Chloroma and other myeloblastic tumors. Blood. 1973 ; 42 (5) : 721-8. (3iD) 2)Imrie KR, et al. Isolated chloroma : the effect of early antileukemic therapy. Ann Intern Med. 1995 ; 123 (5) : 351-3. (3iiiA) 3)Yamauchi K, et al. Comparison in treatments of nonleukemic granulocytic sarcoma : report of two cases and a review of 72 cases in the literature. Cancer. 2002 ; 94 (6) : 1739-46. (3iiiD) 4)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Acute Myeloid Leukemia. Version 3. 2017. Diagnosis and management of AML in adults : 2017 ELN recommendations from an international expert panel. Blood. 2017 ; 129 (4) : 424-47. (ガイドライン) 6)Reinhardt D, et al. Br J Haematol. 2000 ; 110 (4) : 863-6. (3iiiD) 7)Tsimberidou AM, et al. Myeloid sarcoma is associated with superior event-free survival and overall survival compared with acute myeloid leukemia. Cancer. 2008 ; 113 (6) : 1370-8. (3iiiD) CQ15 AMLにおける微小残存病変の評価として何が勧められるか 推奨グレード カテゴリー2B AMLにおける微小残存病変のモニタリングに経時的な疾患特異的キメラ遺伝子やWT1遺伝子のmRNA発現定量が考慮される。 解説 微小残存病変(minimal residual disease:MRD)の正確な評価は,再発の予測や造血細胞移植を含む治療戦略の個別化に有用な情報となる。 MRD評価法として,主に,RQ-PCR法(real-time quantitative polymerase chain reaction)による疾患特異的遺伝子発現定量とフローサイトメトリによる特異的細胞表面マーカー解析(multi-color flow cytometry)がある。 CorbaciogluらはCBFB-MYH11陽性AML52例を後方視ならびに前方視的に解析した。 地固め療法中の骨髄サンプルの少なくとも一回 CBFB-MYH11 mRNA発現値が陰性化した群の2年無再発生存割合(79%)は陽性例(54%)より有意に良好で(p=0. 035),再発を予測できることを報告した 1)。 YinらはCBF白血病278例[t(8;21)163例,inv(16)115例]において治療経過中のキメラ遺伝子mRNA発現値を前方視的に解析した。 寛解導入療法第1コース終了時点での骨髄 RUNX1-RUNX1T1 mRNA発現値が3logを超える減衰例で再発割合が4%と最も低く,また末梢血 CBFB-MYH11 発現値が10コピー数未満の例で再発割合が21%と最も低いことが示された 2)。 Miyawakiらによる後方視的検討において,完全寛解に到達したAML 50例で,導入療法終了後 WT1 mRNA陽性群の再発割合は74%,陰性群では40%,地固め療法終了後 WT1 mRNA陽性群の3年無病生存割合,3年全生存割合はそれぞれ20%,43%,陰性群ではそれぞれ50%,70%であった 3)。 WT1 mRNA値は寛解後再発,無病生存,全生存と相関することが示唆された。 Lokenらは小児AML 249例において寛解導入療法後,治療終了後の骨髄検体を用いてMRDをフローサイトメトリ法により前方視的に評価した。 188例の寛解例のうちMRD陽性は46例,導入療法1コース後のMRD陽性例,陰性例での3年の再発危険割合はそれぞれ60% ,29%(p<0. 001),3年の無再発生存割合はそれぞれ30% ,65%(p<0. 001)であった 4)。 Inabaらは小児・思春期の新規発症AML 202例の骨髄検体を用いてフローサイトメトリ法によりMRDを前方視的に評価した。 寛解導入療法後のMRDが5年無イベント生存割合(第1コース終了後MRD陽性率1%以上29%,0. 1%未満73%)に関連した 5)。 なお,マルチカラーフローサイトメトリ法はわが国では保険適用がない。 以上から,疾患特異的キメラ遺伝子や WT1 遺伝子のmRNA発現定量によるMRDの経時的な評価が考慮される。 しかし,MRD評価のための遺伝子発現定量検査は未だ標準化されていない。 参考文献 1)Corbacioglu A, et al. Prognostic impact of minimal residual disease in CBFB-MYH11-positive acute myeloid leukemia. J Clin Oncol. 2010 ; 28 (23) : 3724-9. (3iiD) 2)Yin JA, et al. Minimal residual disease monitoring by quantitative RT-PCR in core binding factor AML allows risk stratification and predicts relapse : results of the United Kingdom MRC AML-15 trial. Blood. 2012 ; 120 (14) : 2826-35. (3iiiD) 3) Miyawaki S, et al. Prognostic potential of detection of WT1 mRNA level in peripheral blood in adult acute myeloid leukemia. Leuk Lymphoma. 2010 ; 51 (10) : 1855-61. (3iiiD) 4)Loken MR, et al. Blood. 2012 ; 120 (8) : 1581-8. (3iiiD) 5)Inaba H, et al. Comparative analysis of different approaches to measure treatment response in acute myeloid leukemia. J Clin Oncol. 2012 ; 30 (29) : 3625-32. (3iiiD) CQ16 AMLに対するGOの適切な使用法は何か 推奨グレード カテゴリー2A 再発または難治性のCD33陽性AMLに対して,単剤で,少なくとも14日間の投与間隔をおいて,2回投与する。 解説 ゲムツズマブ オゾガマイシン(gemtuzumab ozogamicin:GO)は抗CD33抗体にカリケアマイシンが結合した抗体薬物複合体である。 同試験の最終報告として,成人再発AML(年齢中央値61歳,20〜87歳)において全奏効割合は26%(完全寛解13%を含む)で,奏効例の50%生存期間は12. 6カ月であった 2)。 28日以内の早期死亡は16%にみられ,本薬に特徴的な肝静脈閉塞症は非移植症例の0. 9%,GO投与後移植症例の17%にみられた 2)。 さらに,完全寛解が25%,形態学的寛解が5%に得られた。 GO併用群では非併用群に比し主要評価項目である無イベント生存割合が有意に改善された(2年推定無イベント生存割合 41% vs 17%,50%無イベント期間15. 6カ月 vs 9. 7カ月) 5)。 Amadoriらによる第III相ランダム化比較試験AML-19では標準的寛解導入療法が適応とならない61歳以上の高齢者AML 237例に対してGOと支持療法が比較された。 1年の全生存割合はGO群で24%,支持療法群で10%,50%生存期間はGO群で4. 9カ月,支持療法群で3. 6カ月と有意に改善された 6)。 これらを受け2017年GOは米国で再承認された。 わが国におけるGOの適応疾患は再発または難治CD33陽性AMLで,他の再寛解導入療法の適応がない以下のいずれかに該当する。 また,本剤は他の抗悪性腫瘍剤と併用しない。 参考文献 1)Bross PF, et al. Approval summary : gemtuzumab ozogamicin in relapsed acute myeloid leukemia. Clin Cancer Res. 2001 ; 7 (6) : 1490-6. (レビュー) 2)Larson RA, et al. Final report of the efficacy and safety of gemtuzumab ozogamicin (Mylotarg) in patients with CD33-positive acute myeloid leukemia in first recurrence. Cancer. 2005;104 (7):1442-52. (3iiiA) 3)Kobayashi Y, et al. Int J Hematol. 2009;89 (4):460-9. (3iiiA) 4)Petersdorf SH, et al. A phase III study of gemtuzumab ozogamicin during induction and post-consolidation therapy in younger patients with acute myeloid leukemia. Blood. 2013 ; 121 (24) : 4854-60. (1iiA) 5)Castaigne S, et al. Effect of gemtuzumab ozogamicin on survival of adult patients with de-novo acute myeloid leukaemia (ALFA-0701) : a randomised, open-label, phase 3 study. Lancet. 2012 ; 379 (9825) : 1508-16. (1iiA) 6)Amadori S, et al. Gemtuzumab Ozogamicin Versus Best Supportive Care in Older Patients With Newly Diagnosed Acute Myeloid Leukemia Unsuitable for Intensive Chemotherapy : Results of the Randomized Phase III EORTC-GIMEMA AML-19 Trial. J Clin Oncol. 2016 ; 34 (9) : 972-9. (1iiA).

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急性骨髄性白血病

急性骨髄性白血病

概要 急性白血病とは、白血球や赤血球・血小板をつくるために重要な「造血幹細胞」が悪性腫瘍としての性格を有するようになる病気です。 急性白血病で悪性化を起こした細胞は、正常通りに成熟することができなくなってしまいます。 血液細胞をつくる骨髄が細胞で占められるようになった結果、健康な状態では問題にならないような病原体に対して感染しやすくなったり、動悸や息切れ、顔色不良などの症状を呈するようになったりします。 また、出血傾向を示すようにもなります。 急性白血病は腫瘍化した細胞に応じて、とに大きく分けることができます。 さらに、どのような遺伝子異常があるかどうかによって非常に細かく分類されています。 急性白血病の種類によっては治りやすさ、治療に対しての反応性が異なることも知られています。 急性白血病は、抗がん剤を用いた化学療法を中心にして治療することになります。 治療反応性が悪い場合や再発を起こした場合は、が選択されることになります。 原因 血液中を循環する血液細胞には、大きく白血球、赤血球、血小板の3種類があります。 それぞれ、病原体から体を守る、酸素を組織に運ぶ、出血時に血を止める、といった役割を担っています。 これら血液細胞は、骨の中に存在する「骨髄」と呼ばれる組織でつくられています。 血液細胞がつくられる際、特に重要なものが「造血幹細胞」です。 造血幹細胞は、未熟な段階では白血球、赤血球、血小板といった各細胞特有の役割を有してはいません。 その代わりに、どの細胞にも分化が可能です。 造血幹細胞は、血液細胞が枯渇しないように、自分自身を複製することができます。 急性白血病は、造血幹細胞が悪性腫瘍へと変貌することによって発症します。 造血幹細胞のなかでもどのレベルにおいて悪性腫瘍になったかによって性格は異なり、やなどに分類されます。 急性白血病では、遺伝子異常を呈することが知られています。 小児に多い急性リンパ性白血病では、ETV6-RUNX1と呼ばれる融合遺伝子を有するものが代表的です。 また、成人になるとBCR-ABLと呼ばれる融合遺伝子をもつ急性白血病の頻度が高くなり、治療方針決定に重要な情報になります。 実際にはこれら以外の遺伝子変化も実に多く知られており、急性白血病の予後や治療反応性を推定する上で有益な情報となります。 検査・診断 急性白血病では、血液検査や骨髄検査が重要です。 血液検査 の進行や血小板の減少、白血球数の異常(増加することもあれば減少することもあります)などがみられます。 急性白血病の原因は骨髄にありますが、細胞が末梢血液中に漏れ出てくることがあり、顕微鏡で確認できます。 骨髄検査 異常細胞を含む検体を採取することになります。 白血病細胞のタイプを確認するために、CD4やCD19、CD45などといった白血病細胞の表面にあるタンパク質をフローサイトメトリーと呼ばれる方法で検索します。 また、染色体が異常を示すこともあるため、染色体分析G-バンド法と呼ばれる検査も行います。 その他、治療方針を決定するために特定の遺伝子異常の有無を評価します。 骨髄検査は診断時のみならず、治療効果を判定する際にも行われます。 顕微鏡的に検出できない場合でも体内に白血病細胞が潜んでいることがあります。 肉眼レベルよりも高い感度で白血病細胞の有無を評価するために、PCR法と呼ばれる検査が行われます。 また、髄液検査は、臨床経過から再発が疑われる際や、髄液中への白血病細胞の侵入を評価する際にも行われます。 治療において髄液中に薬物投与を行うこともあるため、その際にも採取されます。 その他、胸部単純レントゲン写真やCT、MRIなどの画像検査も行います。 全身臓器評価を兼ねて、血液検査や呼吸機能検査、尿検査なども適宜行われます。 治療 治療の中心は、化学療法になります。 どういった薬剤を、どのような期間使用するかはのタイプや年齢などによって異なります。 化学療法中にはさまざまな合併症が生じることがあるため、輸血や抗生物質、輸液などによる支持療法も重要です。 急性白血病では、標準化された治療に対して抵抗性を示すこともありますし、治癒した後に再発することもあります。 再発部位(骨髄なのか、中枢神経なのか)や時期、白血病のタイプなどの情報をもとにしてその後の治療方針が決定されます。 そのため、初期治療とは違った化学療法や、放射線治療などが行われます。 血縁者や骨髄バンクドナーからの同種を行うこともあります。 急性白血病のタイプによっては、特殊な薬剤が効果を示すことがあります。 治療経過や予後、薬物反応性は急性白血病のタイプによってさまざまです。 そのため、急性白血病では、正確な診断をもとに治療方針を決定することが重要です。 承認されて間もない薬のため、副作用について特に慎重に検討がなされています。

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