13 の 理由 自殺 シーン。 『13の理由』シーズン2、残酷過ぎるシーンが原因で打ち切りの危機か

Netflix、衝撃作「13の理由」の自殺シーンを削除。佐々木俊尚さん「文化の保存としていいのだろうか」

13 の 理由 自殺 シーン

2017年にNetflixでデビューしたヤング・アダルトドラマのシーズン1では、ハンナ・ベイカーの物語と彼女を自殺に追い込んだ数多くの理由が描かれる。 シーズン1最終話の主要なシーンのひとつはハンナの自殺で、生々しい長尺のシーンはシリーズが配信された日から論争を巻き起こしていた。 新しく編集されたシーンは、そのエピソードの目を覆いたくなる一連のシーンがカットされ、鏡に映った自分を見ているハンナから両親の反応に切り替わっている。 シリーズでクリエイター&ショーランナーを務めるブライアン・ヨーキーは、「『13の理由』をドラマ化するにおいて、ベストセラーの原作のように若い視聴者に手を差し伸べられる物語を伝え、シリーズを見たすべての人に共感を促すことが製作チームの望みでした」とコメント。 続けて、「我々のクリエイティブな意図としては、シーズン1で詳細に描いた醜く痛みを伴う自殺の現実は、そのような行為がどれほど恐ろしいか真実を伝え、誰も真似しないように訴えることでした。 ですがシーズン3をリリースするにあたり、米自殺防止財団の最高医療責任者であるクリスティーン・モウティアー博士らから、そのシーンに関する懸念を耳にし、Netflixと共に問題のシーンを編集することで合意に至りました。 番組の命よりも重要なシーンは存在しませんし、それは、お互いを気遣わなければならないというメッセージでもあります。 この編集により、特に繊細な若い視聴者のリスクを軽減しながら、この番組が多くの人にとって最大限に有益なものになると信じています」と述べている。 The Hollywood Reporterの報道によると、Netflixはオリジナルの自殺シーンをフィーチャーした海賊版をネットで監視し、削除するよう通知を送ると情報提供者が明かしていたという。 その記事では、番組の各シーズンが新しい視聴者を引き付けることで、新たな視聴者が問題のシーンにさらされることにも注目し、このデータが自殺のシーンを編集する決断を下すのに役立ったと綴っている。 昨年に『13の理由』はシーズン3へ更新され、シーズン3ではハンナ・ベイカーの物語が幕を閉じ、新しい学校へ舞台が移るようだ。

次の

ドラマ「13の理由」は全ての人に見て欲しい!現代のイジメ問題を描写

13 の 理由 自殺 シーン

13の理由・シーズン2のあらすじネタバレ!• 13の理由・シーズン1のあらすじネタバレ!• 13の理由キャストと役者紹介!• 感想と見どころ! かつてない 衝撃的な「イジメ学園ドラマ」として話題の「13の理由」。 アメリカ全土のティーンエイジャーは、ほぼ全員見てるのでは?と思えるほどの話題作。 13の理由の何がそこまで話題になるのか。 批判が殺到したことでも有名な「13の理由・シーズン2」のあらすじを詳しく紹介いたします! 13の理由・シーズン1のあらすじ リバティー・ハイスクールで悲劇が起こってしまいました。 転校生のハンナ・ベイカー(キャサリン・ラングフォード)が自殺を遂げたのです。 このことを受け、 ひそかにハンナのことが好きだったクレイ・ジェンセン(ディラン・ミネット)は、 大変なショックを受けていました。 が、ある日のこと、そんなクレイ・ジェンセンのもとへ、 13本のカセットテープが送られてきます。 さっそくクレイ・ジェンセンが再生してみると、そこから信じがたい現実が知らされることに…! なんと、 カセットテープには自殺したハンナ・ベイカー本人の肉声が収録されていたのです! おまけに、 カセットテープの中で彼女が語っていたこととは、 どうして自分が自殺に至ったのかという、 生々しい経緯でした。 あまりのことに困惑を禁じ得ない、クレイ・ジェンセン。 彼は、友人であるトニー・パディーラ(クリスチャン・ナバロ)とともに、ハンナ・ベイカーが遺したカセットテープを聴いていくことに。 そこに収録されていたハンナの自殺の原因は、 あまりに悲惨で残虐な、 いじめの実態を浮き彫りにしていました。 ハンナ・ベイカーは、ジャスティン・フォーリーとキスをしますが、ジャスティンはふざけて彼女の破廉恥な写真を撮って学校中に流してしまいます。 これがキッカケとなって、 ハンナは転校早々「尻軽女」のレッテルを貼られることに… 最悪の高校生活のスタートです。 ハンナと同時期に転校してきたジェシカやアレックスという友だちもできますが、 そのジェシカとアレックスが付き合い始めたことで疎遠に…。 うまくいっていた同級生のコートニー・クリムゼンとも、コートニーが同性愛者であり、タイラー・ダウンにその様子を撮られたことから関係が悪化。 さらに、同級生ザック・デンプシーとのあいだにも、溝が生じてしまいました。 八方ふさがりとなってしまったハンナは、実は主人公のクレイ・ジェンセンに対して淡い想いを抱くように。 バイト先が同じだった2人は、次第に思い合うようになったけど、ハンナの心の奥の叫びを、クレイが知ることはありませんでした。 やがて、ハンナ・ベイカーはクレイに誘われて、元親友のジェシカ・デイビスのパーティーに行くことに。 が、 ジェシカをブライス・ウォーカーが襲っているのを目撃して、 ショックを受けてしまいます。 ハンナの両親も全く頼りにならず、経営している店の切り盛りで手いっぱい。 両親の助けになりたいと願うハンナだけど、うっかり店の売り上げをなくすなど失態を犯してしまいます。 あげくのはてに、 ブライス・ウォーカーによって、 ハンナ自身もまた慰み者にされてしまうことに。 ハンナ・ベイカーが最後に頼ったのはリバティー・ハイスクールの教師のケビン・ポーターでした。 しかし、やはりというべきか…。 ハイスクール教師は頼りにならず、 彼女はついにみずからの死を選んでしまったのでした。 13の理由・シーズン2のあらすじ リバティー・ハイスクールに転校してきたハンナ・ベイカーが悲劇的な死を遂げてしまってから、はやくも5ヶ月が経過しました。 死んだ娘の死の真相を知りたい… 娘の無念を晴らしたい! そう願うのは、ハンナの母。 真実と向き合いたいと願います。 そしてとうとう、 ハンナの死をめぐって、 誰もが恐々としていた裁判がスタート することとなったのです。 リバティー・ハイスクールの生徒たちは、 証人として、 ハンナの裁判に出廷するように求められていくことに。 しかし、ここで予期していなかったような事態が起こってしまいます。 証人として裁判所に呼ばれた生徒たちのもとに、 よけいな証言をやめろという嫌がらせが始まったのです。 そんななか、クレイ・ジェンセン(ディラン・ミネット)のもとに、何者かによってショッキングな写真が送りつけられてしまいました。 それはなんと、あのいまいましいブライス・ウォーカーが女性とみだらな行為をしている写真…。 ブライスウォーカーとは、 自殺したハンナや、 その親友だったジェシカをレイプした男子生徒。 おまけに、写真に同封されていた手紙には、 ブライス・ウォーカーが手を出したのはハンナ・ベイカーだけではないこと。 そして、ブライス・ウォーカーがどれだけ女性に目がないのかが書き記されていたのです。 そして裁判が進むごとに、クレイの周囲では、他にも様々な出来事が起こっていきます。 クレイ自身は、一緒にカフェでアルバイトをしていたスカイ・ミラーと交際をスタート。 亡きハンナ・ベイカーは、 幽霊になって、 そんなクレイの目の前に現れては、 いろんなことを語ってくるという幻想にも悩まされることに。 ついにクレイは、ハンナと同じくレイプされたことを隠し続けているジェシカに接近。 ブライスのしたことを裁判で公表して、ハンナの母の勝訴を勝ち取るよう説得します。 ハンナの母親・オリヴィア・ベイカーは、娘のために必死で裁判に挑んでいます。 しかし、ハンナの父親であるアンディ・ベイカーはといえば、事件に対して消極的。 あげくのはてには別の女性と浮気して離婚することに。 ハンナ・ベイカーの自殺をめぐって起こった波紋は、 様々な人々に向って、 様々な形で広がっていくこととなっていくのでした。 クレイ・ジェンセン(Dylan Minnette・ディラン・ミネット) 自殺をしたハンナ・ベイカーに好意を抱いていた同級生で主人公。 カセットテープをキッカケとして、ハンナ・ベイカーがどうして自殺したのかを追っていくことに。 ハンナ・ベイカー• ハンナ・ベイカー(キャサリン・ラングフォード) リバティー・ハイスクールへと転校してきた少女。 小さなきっかけで、周囲から誤解を受けるようになっていき、いじめから孤立。 その結果、自殺してしまうという最悪の結末を迎えた。 この世への未練や無念を強くもち、怨念となってクレイの目の前に現われる…。 トニー・パディーラ• トニー・パディーラ(クリスチャン・ナバロ) クレイ・ジェンセンの親しい友人です。 クレイ・ジェンセンに向って、どうしてハンナ・ベイカーは自殺したのかを突き止めるよう助言する。 ジャスティン・フォーリー• ジャスティン・フォーリー(ブランドン・フリン) ハンナ・ベイカーと懇意にしていた。 ハンナが周囲から孤立するきっかけを作った生徒。 ジェシカの今彼。 人物評としては粗野なところもありますが、その一方では温かみもあったりする。 ジェシカ・デイビス• ジェシカ・デイビス(アリーシャ・ボー) ハンナ・ベイカーの友人の1人でした。 元カレのアレックスをハンナが誘惑したと誤解して友人解消。 その後はジャスティン・フォーリーと交際することとなる。 ブライス・ウォーカー• ブライス・ウォーカー(ジャスティン・プレンティス) ジャスティン・フォーリーの友人の1人。 「女好き」というにはあまりにも鬼畜。 周囲の女生徒を性的対象として陵辱。 ジェシカもハンナもその被害者だった。 裕福でいい家庭で育っているものの、性格的には問題も少なくない。 アンディ・ベイカー• アンディ・ベイカー(ブライアン・ダーシー・ジェームズ) ハンナ・ベイカーの父親。 妻同様、娘の死が心痛であるうえに事業も停滞。 オリヴィア・ベイカー• オリヴィア・ベイカー(ケイト・ウォルシュ) ハンナ・ベイカーの母親。 娘を失ってしまって、真実を追い求めて裁判で闘っていくことに。 ケビン・ポーター• ケビン・ポーター(デレク・ルーク) リバティー・ハイスクールの教師です。 カウンセラーとして、ハンナ・ベイカーの死の真相を調べていきます。 13の理由・見どころと感想! 13 Reasons Why — jj kacjkacj ドラマ『13の理由』は、 本国アメリカでも一大センセーションを巻き起こすこととなりました。 もともとの始まりは1人の女子高生の自殺をめぐる、謎解きストーリー。 それが いつの間にやら「ドロドロドラマ」や「幽霊の出るホラードラマ」に広がっていくというのは圧巻ですよね。 ハンナが死んだ理由は、「いじめ」とか「レイプ」とか1個だけじゃないんです。 死の理由は13個もあって、それらが重なって初めてハンナは「死」を意識したのだという示唆が、ドラマ全体から感じられます。 それも、ただたんに真実を解き明かしていくだけではなく、ハンナ・ベイカーの死がどれだけたくさんの人々に影響していくのかという描写が、実に興味深い! 人間関係や微妙な心理を、丁寧に狡猾にすくい上げて、それがものすごくリアリティを感じてぞっとするんです!• 彼女の両親であるアンディ・ベイカーとオリヴィア・ベイカーの関係悪化。 クレイ・ジェンセンへの謎の写真の送付事件。 暴かれていくブライス・ウォーカーの身辺。 自殺したハンナ・ベイカー自身が、幽霊としてクレイ・ジェンセンの目の前に現れる。 幽霊になったハンナが登場するという、オカルト色が物語のゾクゾク感をものすごく増しているんです。 非現実的でありながら、非業の死を遂げたハンナの「無念」や「未練」いかばかりか…。 ドラマ『13の理由』は、 学園ミステリーであるとともに、 ヒューマンドラマでもあり、 さらには、ホラー的な要素もあったりします。 これだけ多様性があって、ジャンル分けがむずかしい作品は少ないので、注目度が高まるのも納得。 最終的にどのように収束するのか まったく予想もできないような本作を、 ぜひとも、見逃さないようにしましょう。 さいごに 現代の日本でも、「イジメを苦に自殺」という学生のニュースに胸痛めることは多々あります。 その原因は「イジメ」だけじゃなく、きっと「孤独」「貧困」「プライド」「親との関係」「自信喪失するきっかけ」など、1人1人によって色々あるのだと感じました。 それこそ13個もの理由が…。 13の理由をみて、 同じように現代の抱える「いじめ」問題を、 1つの視点でなく、 13の視点から見る視野を意識した視聴者も、 多いのではないでしょうか。 そんな社会現象を巻き起こした13の理由は、本国アメリカでも批判が殺到した話題作。 物議をかもした問題作として、ニュースでも取り上げられました。 しかし根強いファンの熱意が勝ち、シーズン3の制作・放映が発表。 次回はぜひ、「ハンナの霊」ではなく、次なる「ハンナ(と同じく自殺を考える子供)」を、救っていく話であればと願ってしまいます。 >> !.

次の

自殺を扱い物議を醸した「13の理由」最終シーズンが6月配信

13 の 理由 自殺 シーン

1.21世紀アメリカの高校で起こっているいじめの実態 デジタル時代の到来で、いじめの形態が変わったのは誰もが知るところだろう。 ソーシャル・メディアの普及により、いじめは家の中にまで入り込んでくる。 残忍なコメントや、不安を駆り立てるメッセージが昼夜を問わずスマホに通知される環境から逃れることは容易ではない。 画面に軽く触れるだけで、嘘が瞬時にして学校全体に広がる。 性的ニュアンスを含む画像が添付されていれば、状況はさらに深刻だ。 『13の理由』は、容赦ない画像の拡散が恐ろしい結末を招くという現象の、冷たい構造を明らかにしている。 この10年のあいだに学校通いをした人、あるいはドキュメンタリー映画『オードリーとデイジー』の現実を実際に見たことがある人なら、『13の理由』が描く暗い現実を肌に感じて理解し、このドラマに深く共鳴できるだろう。 2.自殺と鬱を繊細に描いている 『13の理由』は自殺、性的暴行、自傷、鬱、不安などのテーマを扱っている。 しかし、このドラマはそれらを一緒くたにして考えることも、ひとつひとつの問題の複雑さを高みから眺めることもなく、あくまでも当事者の目線から繊細に描いている。 登場人物が、各々抱える問題にそれぞれのやり方で取り組んでいるのだ。 ジェシカは『The O. 』のミーシャ・バートン(Mischa Barton)のごとくウォッカで身を持ち崩し、カフェで働くタトゥの女の子スカイは自らの自傷行為を「自殺してしまわないためにやるもの」と正当化する。 番組終盤に明らかとなる現実の暗部は誠実に、毅然と、そしてすべてが繊細に描かれている。 3.ハンナ・ベイカー役にはキャサリン・ラングフォードを起用 この物語の最大の要は、ハンナ・ベイカー役だ。 有名女優を起用すれば興行での失敗は避けられるが、ハンナ役に有名女優を起用していれば、この企画は大惨事に終わっていただろう。 制作サイドは、このハンナ役に、無名どころかこれまで際立った出演作数がゼロのオーストラリア出身女優、キャサリン・ラングフォード(Katherine Langford)を起用した。 アメリカ英語の発音もバッチリの彼女の、生意気そうに見えて、繊細さも垣間見えるその佇まいは、97年当時のクリスティーナ・リッチを彷彿とさせる。 「わたしの肌はソフトでスムーズだけど、傷つきやすい」とハンナは書いている。 ハンナが陥っていく"世界対わたし"という対立構図は、メロドラマ調になってしまいがちだが、ラングフォードはそれを誰にでも感情移入できるものに押し上げている。 4.サウンドトラックが素晴らしい 音楽が間違っていると、シーンの演出はうまく機能しない。 たとえば、ある登場人物が、もうひとりの登場人物に、「お前もハンナの死に加担したんだ」と訴えるシーン——舞台は夜のブランコだが、バックでエド・シーランが「君の瞳を見つめると」などと歌っていては、伝わるものも伝わらない。 このシーンに流されているのは、90年代半ばにオルタナティブ音楽のなかでも物憂げなサウンドでひとつのジャンルと化した"サッドコア"の代表的バンド、コデインによる「Atmosphere」。 絶妙な選択だ。 ほかの音楽も素晴らしく、ジーザス&メリーチェイン、ウー・ライフのエラリー・ロバーツがエボニー・オーンと結成したLUH、ジョイ・ディヴィジョンなどが名を連ねる。 エリオット・スミスがカバーしたビッグ・スターの「Thirteen」も素晴らしい。 5.変わり者、オタク、体育会系といった生徒のカテゴリー分けが曖昧に 90年代後半の映画に顕著だった、たとえば、プロムクイーンに選ばれる女子生徒や、豪快な体育会系の男子生徒といったわかりやすいカテゴリー分けが、『13の理由』ではことごとく打ち崩されている。 アレックスを見ればそれがよくわかる。 線が細く、鼻にはピアスをあけ、髪は脱色を重ねたブロンド——一見すると、"おとなしいけれどおしゃれな高校生"といったところだが、番組序盤ではカフェで大マグカップのホットチョコレートを頼む内気な男の子然としたアレックスも、中盤ではマリファナを吸い、体育会系の男子生徒たちの仲間となって車でスピード違反をするまでに素行が悪くなる。 また、これまでは"生意気"の代名詞ともなっていたチアリーダーのイメージを一新するシェリ、ただの写真オタクかと思いきや実は深い闇を抱えるテイラーなど、登場人物たちの内面がやはり繊細に、深く描かれている。 『13の理由』は、これまで定着していたティーンエイジャーのイメージを爽快なまでに打ち砕いている。 6.メイル・ゲイズ(男性の視点)を見事に回避 これを指摘するのは、わたしが最初ではない。 しかし、これはここで改めて特筆すべきことだ。 ハンナが「最高の尻」に選ばれるシーンがあるが、ここでハンナの臀部が映されることはない。 滑り台から降りてきたハンナをジャスティンが捉え、スカートの中が見えてしまっている画像も、くどくどと話題の中心として扱われることもない(その画像ですら、視聴者にははっきりと見えない)。 登場する男性キャラクターたちの視点が排除されている一方で、それに取って代わるかたちで頻繁に出てくるのが被害者であるハンナの視点だ。 たとえばタイラーを追ったエピソードでは、カメラを手に不気味な動きを見せるタイラーを、ハンナの視点から浮き彫りにしている。 タイラーの視点から見たハンナが描かれるのではないのだ。 それは、慈悲の心がベースとなる"ジェンダレスの視点"ともいうべきもの。 『13の理由』の制作陣たちは、ジェンダーの概念にも繊細なアプローチで迫っている。 そしてそれが見事に功を奏している。 7.ハンナがおったトラウマに対する男性の言動の秀逸な描写表現 男子生徒たちが作った"最高"リストの中で「最高の尻」に選ばれたハンナは、大きく動揺する。 しかし、クレイはなぜハンナがそこまで動揺するのかを理解できない。 そんな彼に対し、ハンナは「あなた、またしても全然わかってないのね」と言い、後には「女になってみないとわからないのよ」とまで言う。 ハンナの父親でさえも、その"最高"リストがいじめの一種であることを理解できず、軽はずみなひとことを口にして、妻から同じように釘を刺される。 このように『13の理由』では、女性の肉体に向けられる不敬の表現は見逃されることなく、きちんと描かれる。 8.グレッグ・アラキが監督を担当 アメリカ郊外特有の倦怠感を描かせたら右に出るものはないインディ映画監督グレッグ・アラキ。 『13の理由』を観ていてクレジットに彼の名前を見つけたファンも少なくないだろう。 『ドゥーム・ジェネレーション』や『ミステリアス・スキン』を監督したアラキが、パラマウント制作でNetflix供給の高予算番組を監督するなど、ファンとしては驚きかもしれないが、『13の理由』は、孤独な10代、自傷行為、裏切りなど、これまで監督が約30年間も焦点を当てて描いてきたテーマと共通する世界観を持っている。 出演した若手俳優たちの才能あっての成功であることは間違いないが、グレッグ・アラキをはじめとする監督の面々も、『13の理由』成功の要となっている。 グレッグ・アラキに喝采をおくりたい。 9.クレイは、視聴者が期待するような善人ではない ドラマの要となる人物だとこれまで書いてきたハンナだが、彼女と同程度に焦点が当てられるもうひとりの人物がクレイ・ジェンセンだ。 同級生たちが一気に聴いたであろうハンナのテープだが、これを一気には聴き進められない、内気なジェンセン役を、『グースバンプス モンスターと秘密の書』のディラン・ミネット(Dylan Minnette)が好演している。 ドラマ序盤では無害な男子生徒として描かれ、道徳的視点を視聴者に示す役割を担っているジェンセンだが、ハンナを死に追いやる出来事を目の当たりしていくにつれ、その純粋なイメージはやがて汚れていくこととなる。 そして、同級生たちが作ったリストでハンナが「最高の尻」に選ばれていることを知ったときには、ハンナの気持ちに対しあまりに鈍感な反応を見せる。 暗いインディ・バンドの音楽を聴いていながら、寝室にはアーケイド・ファイアやザ・シンズのポスターを貼っているような好青年は、絶対に信用してはならないのだ。 10.真実は複雑——誰も信用できない 『13の理由』は、観る者の推理を巧みに裏切り続ける。 ハンナを中心として描かれる物語ではあるものの、当のハンナが真実を語っているとも限らない。 ハンナも嘘をついている。 彼女をナレーターとして物語は進むわけだが、彼女の言葉もまた信用できないのだ。 あるいは、ハンナの記憶が曖昧で流動的なのかもしれない。 心を込めて書いた手紙をザックが捨ててしまったとハンナは訴えるが、ザックはその手紙をハンナの死後も保持しており、クレイに証拠として見せまでする。 クレイがハンナの嘘に気づくのは、クレイに関するテープをようやく聴いたとき——そこに浮かび上がる真実は、出来事には関連した人の数だけ、異なる真実があるということ。 『13の理由』で登場人物それぞれの真実を紐解いていくのは、クリスマス・ツリーからライトを取り外していく工程に似ている——ただ、それよりも100倍楽しいという違いはあるが……。 11.ハンナは被害者だが、物語は彼女の悲劇を主題として進んでいかない 鬱を主題としてテレビドラマを制作する際、よく見られる間違いは、それをあまりにも浅く描いてしまうという点だ。 鏡を前に涙と鼻水でティッシュをビショビショにしたり、ベッドに横になって天井を見つめながらREMの「Everybody Hurts」を聴いたりするシーンが出てくるような、とにかく浅い描写と理解が横行している。 回想シーンに見るハンナに、負のスパイラルへと転落していく姿を期待してしまうものも少なくないだろうが、彼女を取り巻く人物たちにとって、ハンナはあくまでも普通の女の子でしかない。 微笑みも見せれば、大笑いもする。 そこに浮かび上がるのは、「問題は、起こっていても表面にはあらわれないことが多い」という真実だ。 『13の理由』は、ありきたりな描写を避けながら、そういった微妙な真実を探っている。 12.「近くにKFCでもあるのかな? チキン(臆病者)の匂いがする」 脚本がとにかく素晴らしい。 名言ともいうべきセリフも連発される。 そのうちのひとつが、「Is there a KFC around? Coz I smell chicken. (近くにKFCでもあるのかな? チキンの匂いがする)」。 もはや破れかぶれになったジェシカが言うセリフだが、聞いた途端に誰もがその素晴らしさに気づく。 打ち捨てられたショッピングモールの壁を前に、友達のひとりが怖気づいて「わたしは帰る」などと言い出せば、きっとあなたはこのセリフを口にしてしまうに違いない。 素晴らしいセリフというものは、そういう感化の力を持つものだ。 13.不気味きわまりないトニーの存在 自慢の赤いムスタングをいじるか、そうでなければ、心配げな表情でクレイについて回るかしているトニーは、とにかく不思議な存在感を放っている。 「役に立たないヨーダ」とクレイが呼ぶトニーだが、彼にもまた隠された部分がある。 妹に手を出した男には、「それが俺の住む地域での正義」として暴行をもって思い知らせる。 学校ではさらにミステリアスで、まるで留年を繰り返した生徒のように、周囲から浮いている。 そしてあの髪——真っ黒の髪が撫で付けられているそのさまは、レゴで組み立てたように浮世離れしている。 なんとも言い難いキャラクターだが、愛さずにいられない存在感を放っている。 関連記事 Credits Text Oliver Lunn Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

次の